2023年12月19日、Googleが提供するAI「Bard」に対して画期的なアップデートが発表されました。
このアップデートは、英語版では2023年9月頃から開始していましたが、今回、日本語版Bardで利用できるようになりました。
その内容を実際に使用しながらご紹介します。
Bardの新機能
今回のアップデートのポイントは、BardがGoogleの他のサービスとシームレスに連携できるようになった点にあります。
これによって、ユーザーは複数のGoogleサービスを一つのインターフェースから直接操作できるようになりました。
例えば、あるイベントに関するGmailが届いた場合、従来はGmail、Googleカレンダー、Googleマップなどを個別に操作する必要がありました。
しかし、Bardのアップデートにより、これらの操作がBardの一つのプロンプトで完結するようになりました。
やはりGoogleのAIという一番の強みですね。
次に、おすすめの機能を3つご紹介します。
①Bardを通じてGmailの要約・返信
今回の例では、メール内容がチケット申し込みのお知らせだったので、返信内容は少しおかしなものになっていますが、見たいメールを探して返信するまでの流れがスムーズに行えるのは便利ですね。
【プロンプト】1.探す
直近の未返信メールを教えてください。
【プロンプト】2.要約
内容を要約してください。
【プロンプト】3.返信
返信文の例を簡潔に書いてください。
考えるのが難しい硬い文章も対応可能です。
ただし、Bard上で返信はできないので、送信は手動で行う必要があります。
②マップ検索
【プロンプト】
通天閣からスカイツリーまでの行き方を教えてください。
③YouTube動画を探す
サムネイルも表示されるので、気になる動画を見つけやすいですね。
【プロンプト】
Youtubeで流行っている動画を教えてください。テーマは「ChatGPT」
拡張機能の使い方
右上の「拡張機能」ボタンから、
「Google Workspace」をオンにするだけです。
他にも、「Googleマップ」「Youtube」もオンにすることで、先ほど紹介した機能がすべて使えるようになります。
拡張機能が使えないアカウント?
中には、「拡張機能」のボタンが無く、使用できないアカウントもあるようです。
他のアカウントに切り替えるかアップデートに対応するまで待ちましょう。
ChatGPTとの比較
無料でのアクセス
まず注目すべき点は、Bardが無料であることです。
Googleの機能なので当たり前だと思うかもしれませんが、これほどまでに優れたAIを利用しようとなると、普通は有料のChatGPT PLUSに入らないといけません。
そこは王者Googleだからこそ実現できるのではないかと思います。
プライバシー保護
そしてもう一点は、ユーザーがBardに入力したデータはAIのトレーニングに使用されないということです。
これは、ユーザープライバシーへの配慮と、広範なユーザー層へのアクセスを可能にするGoogleの戦略が見えますね。
ちなみに、拡張機能とBardの連携はいつでも設定でオフにできるので安心です。
言語
日本語版Bardでの言語モデルはPaLM2、英語版BardではGemini Proが使用されています。
現段階では、ChatGPTのほうが言語能力は高いですが、今後Bardの言語モデルがGemini UltraになるとChatGPTを超えるかもしれません。
まとめ:Googleだからこその強み
日常的に使っているサービスを多く提供しているGoogleだからこそできるアップデートでした。
しかし、まだまだ課題や改善点は残っているので、さらなるアップデートと技術の進化に期待ですね。
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