情報過多の現代では、多くの人が情報の整理や管理に苦労しています。
そこでおすすめなのがアプリ「Notion」と「Notion AI」です。
Notionは見た目はシンプルなメモアプリのようですが、実は大人数のワークスペース機能や多くのクラウドサービスとの連携が可能。
さらに「Notion AI」の自然言語処理技術を活用すれば、AIの力で情報の整理・整形ができます。
本記事で、NotionとNotion AIの魅力や、AIを使った情報管理の手法を紹介します。
Notionとは?多機能で万能の情報整理ツール
Notionの基本的特徴
Notionは、アメリカのNotion Labs Incによって開発されたクラウド型の「オールインワン」アプリです。
メモ作成からタスク管理、Wiki構築、データベース構築に至るまで、幅広い機能を備えています。
最大の魅力は、その高い自由度と使いやすさ。シンプルなUIで直感的な操作が可能となっていますが、実は多機能なツールで使いこなせば、自分なりの使い方が見つかるのが特徴です。
そのため、初心者から上級者までが満足できる人気のツールとなっています。
メモからWikiまでの情報整理
Notionのページは、非常にシンプルです。単なるテキストエディタとしての利用から、リンクや埋め込み情報を活用した情報整理まで幅広く対応しています。
特にページ間リンクやバックリンク機能は、ノウハウの蓄積や情報の相互参照に非常に役立ちます。
テキストエディタとしての使用
Notionはシンプルに画像を貼り付けられるテキストエディタとしても使えます。
ブロックエディタ
Notionは段落ごとに画像、ファイル、オンラインストレージのリンクなど異なるデータを入力できます。様々な関連するデータを一元管理できます。
ブロックエディタ:段落ごとに属性を変えて入力していきます
Wikiのようなドキュメント作成
ページ間リンクやバックリンクにより、必要な情報へのアクセスが容易です。
シンプルな新規ページ
新規ページは非常にシンプルです。下記の選択肢からページを作成していきます。
豊富なテンプレートギャラリー
データベースの多彩な表示形式:6種類
Notionのデータベース機能は、テーブルやボード、タイムラインといった多様な表示形式をサポートしています。
データベースとページの違いはプロパティが付与されることです。
プロパティにはタグ、日付、時間など基本的なものから自分で設定できるものまで様々な種類があります。
これらのプロパティを用いて、検索やソートをプロジェクトやタスク、日程など、用途に合わせて最適な表示を選択できます。
筆者が日常的に作業している手データベースの画像をご覧ください。データベースはよく使うデータの「ビュー」を保存しておくことが出来ます。
下記の例では[サンプル]というタグを作成して、[サンプル]というタグが付与されているデータベース内のページのみを表示しています。
1.テーブル表示
スプレッドシート形式の表示です。
2.ボード表示
3.タイムライン表示
4.カレンダー表示
5.リスト表示
6.ギャラリー表示
Webページの取り込み機能
Webページの情報を簡単にNotionに取り込めるブックマークレット機能は、リサーチや情報収集の際に非常に役立ちます。外部の情報も、Notion内で一元的に整理・管理できます。
マルチデバイス対応での利便性
Notionは、PCからスマートフォン、タブレットといったマルチデバイスでの利用が可能です。外出先や移動中でも情報の入力や参照が容易にできるため、作業効率が大幅に向上します。
以上のように、Notionは情報整理ツールとしての基本機能を持ちつつ、その拡張性と柔軟性で多くのユーザーから支持を受けています。
無料で使えるNotionに登録して使ってみよう
Notionは個人で使用する場合は無料で使用できます(AI機能は試用期間あり)。Free(無料)のプランでは下記のような制限があります。
- アップデートできるファイル容量の制限が5MB
- 招待できるゲストが10名だが、ワークスペースに同時に入れるのは2人まで
個人または数人の小規模団体の利用でしたら、Freeプランでほとんどまかなえるでしょう。
Notionのプランの比較
ワークスペースの使用人数によってプランが異なります。まずは個人で体験してみましょう。
Free | Plus | Business | Enterprise | |
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価格 | 無料 | 8ドル/月(1人当たり) | 15ドル/月(1人当たり) | 要見積もり |
概要 | 仕事や生活の隅々まで整理整頓します。 | 少人数のグループが計画を立てて準備できる場所です。 | Notion を使用して複数のチームとツールを接続する企業向け。 | 組織全体を運営するための高度な制御とサポート。 |
詳細 |
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アカウントを作成しよう
登録はNotionのホームページから行います。
中央の”Get Notion Free”ボタンから登録を始めます。
Apple IDまたはgoogleアカウントでログインもできます。
Notionは無料で使用できますが、Notion AIは20回まで無料、その後は課金が必要です(月10ドル)。
ページとデータベースを使い分けよう
Notionは3つの運用方法があります。
ページをメインの運用、データーベス形式の運用、その二つを共存させる運用の3パターンです。作成する文書によって使い分ける必要があります。
後々ページからデーターベスに、またはその逆に変更することもできます。
ページをメインの運用:親ページから子ページ、孫ページへとディレクトリ(階層構造)を意識した文章を作成する場合はページをメインにした運用が効率的です。マニュアル等はこれにあたります。
データーベス形式の運用:Webページのクリッピング等にもちいると良いでしょう。資料集めで大量にクリッピングする場合、自動でタグ付けやサマリーを作成するAIプロパティを設定することで、フィルタリングや検索がより有効になります。
テンプレートを活用しよう
Notionは初回にログインしたときに、テンプレートが用意されています。また公式サイトでも多数のテンプレートが公開されていて自分のワークスペースにコピーできます。
ページとデータベースの合わせ技
プロジェクト専用のページを作成し、重要な文章のリンクを貼り付けることで、wikiページとして運用できます。また、データベースもページ上でデーターベスブロックとして扱われますのでページ上に貼り付けられます。
プロジェクトに関連するキーワードでフィルタリングしたデータベースをページ上に表示させれば、より情報を集約させたページが作成できます。
下記は、海外の学生が作成したページです。ページ上に様々なブロックを追加したページです。
このようにNotionのリンクやデータベースだけではなく、時計やSpotifyのプレイリストなどのウィジェットをブロック上に貼り付けて、カスタマイズすることも出来ます。
このように、NotionはシンプルなUIでありながら自由度が非常に高く、様々な業種や作業内容に適した情報管理環境を構築できるアプリです。
各種の情報を集めて先人の使い方を取り入れて、自分なりの環境を構築しましょう。
Notion AI: AIを活用した情報整理の進化
2023年、NotionはAI機能のNLP(自然言語処理)技術を駆使し、新たな次元の情報整理能力を搭載しました。
どのような機能を提供しているのか、その具体的な機能や魅力に迫ってみましょう。
自然言語処理(NLP)とNotion AIの文章解析サービス
自然言語処理(NLP)とは、人間ことばをコンピュータが理解して処理するための技術です。
この技術によって文章の意味の把握、要約、翻訳などの高度なテキスト処理が可能になりました。
アクションリストの抽出(ToDoリストの作成)
入力された文章から、行動を必要とする表現(「○○が必要だ」「実施する」など)から、具体的なタスクを自動で抽出してリスト化します。
アクションリストの例としては、プロジェクトの計画文書から次に行うべきステップをリストアップする場合や、
取引先からメールをNotionにコピーして、アクションリストを作成することなどが上げられます。
文章の改善、スペルチェック
Notion AIは、文法や表現の誤り、誤字脱字などを自動で指摘・修正します。文章の硬さ・柔らかさも変更できます。
信頼性とプライバシーへの取り組み
AI技術の導入に伴い、ユーザーのデータの取り扱いやプライバシーに関する問題が浮上しています。
Notionの説明では、AIが参照する情報は現在開いているドキュメントからだけで、ワークスペースにあるほかの文章のデータは参照していないと公表しています。
また、ユーザーの文書のデータはNotion AIの学習には用いないと発表しています。
Notion AIにかぎらずAIはリアルタイムのネットの情報にアクセスすることはないので、持っている情報が古いものであったり、正確性に疑問のある回答を出してくるときがあります。
ビジネスでお使いの時は、上記の点を留意の上で使うようにしてください。
Notion AIの活用例
Webページのクリッピングと自動要約
大量のビジネス文書を短時間で把握するために、Notion AIの要約機能を使用して、文書のキーポイントや概要を抽出します。
官公庁の議事録のような長く読みにくい文章でも、Webページをクリッピング後にキーワードおよび要約の作成を自動的に行うことにより、価値のあるストックに変化します。
ここではWebサイトにアップロードされていた厚生労働省の議事録を使って実例を示します。
データーベス形式ならAIプロパティを設定することで自動的に要約できます。
ミーティングの議事録整理
ミーティングやブレインストーミングの記録を、箇条書きでも良いのでNotionページ上に記載すれば、あとはNotion AIに「議事録を作成して」と入力するだけで議事録がまとまります。
上記のように、重要な議題や次回までのタスクが自動でリスト化されます。長い議事録をあとから読み直す際にも、文頭にサマリーとアクションリストを配置しておけばフォローアップも効果的に出来ます。
翻訳機能による多言語ビジネスコミュニケーション
海外からのメールや文書は、Notion AIの翻訳機能を活用することで言語の壁を低減し、円滑なコミュニケーションを実現できます。翻訳はもちろん返信の例文も書いてくれます。
翻訳できる言語は、英語、韓国語、中国語、日本語、スペイン語、ロシア語、フランス語、ポルトガル語、ドイツ語、オランダ語、イタリア語、インドネシア語、フィリピン語、ベトナム語の15カ国語です(2023年8月5日現在)
文章の自動生成
テーマを指定すれば、Notion AIは営業メールやビジネス文章、ブログ記事を自動的に作成します。
そのまま投稿できるかどうかは使う人それぞれですが、たたき台としては使えると思います。AIはプロンプトの質と量によって、アウトプットの質が変わってきます。
下書きレベルの文章の出力が出てくるようになるには、ある程度の量と長さのキーワードや情報をNotion AIに与える必要があります。
まとめ
Notion AIは情報整理だけでなく、様々な文書作成業務の支援ツールとして日々のビジネスに頼りになるアシスタントです。
ただAI発展途上の技術であることを忘れてはいけません。過信は禁物です。
間違ったことをそれっぽい文章で返してくることも多々あります。あくまでもサポート役なのが現状です。
以下の点に注意して、短所、欠点、そして危険性を理解した上で、アシスタントとしての長所を最大限を引き出してください。
要約機能: 長い文書のキーポイントをすぐにキャッチするための強力なツールです。しかし、全体の文脈も理解することが重要です。
議事録整理: 自動リスト化は効率的ですが、重要なポイントが抜けてしまうこともあります。AIを過信せずに人間の判断を経ずに完全に依存するのは避けましょう。
翻訳機能: 精度の高い翻訳は言語の壁を低くしますが、文化や背景の違いも考慮することが必要です。
文章の自動生成: ターゲットとする読者や目的に合わせて文書の内容やトーンを適切に調節し、読み直して内容の正確性を確認しましょう。
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